◆新津きよみさんの作品の感想文
このサイトの管理人ひろみんが読んだ作品について、ネタバレも時々しつつ 率直に感じたことを書いています。ミステリのマニアではないので、 素人の視点での稚拙な内容になっています。

推理作家・岡本州太郎のもとに「匿名容疑者」と名乗る人物からの原稿が 送られてくる。アシスタントの成美が代読し興味を持ったことが きっかけで二通目が届き、警察の捜査に協力して、偶然にも刑事に なっていた昔の家庭教師と共に事件を解決するべく奔走する。

う〜ん これ面白かったです。←そんなコメントしかできないのか?(笑) 成美の婚約者がどんどん悪役じみていき、刑事さんがどんどんカッコ良く 感じて、成美と刑事さんがくっつくのかと思いきや保留のまま。 匿名容疑者からの原稿はもちろん、実際の事件に関するものだったの ですが、その正体が明らかになる最後は、もちろんここでは 明かせません。
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二世帯住宅の二階に引っ越した共働きの阿部数彦・なつき夫婦。 一階に住むのは大家の弟夫婦。本来ならば二階に住むはずだった 弟夫婦だが、大家一家が海外赴任となったために急遽一階住まいと なったのだ。
やがてなつきが妊娠、出産し、弟夫婦の妻の史子の過去が明らかに なり、彼女が「家」というものに異常なまでに執着する理由も見えてくる。 二人の妻の軋轢がもたらす結末は・・・・?

当たり前のことかもしれないけれど、挿絵などない小説の中で 玄関が別になったおしゃれな新築の二世帯住宅で同居生活?を送る 二組夫婦の様子を想像しながら読みました。
専業主婦とキャリアウーマンという二人の妻の間に様々な感情が 生まれて、お互いがお互いを疎ましく思うようになる流れは、ある種の 緊張感をもって読みました。史子の現在の罪がうやむやになったことは 納得がいかない気もするけど、彼女がようやく見つけた落ち着ける 場所に、阿部夫婦はふさわしくなかったということなのかな、と思うことで 疑問をしまいこみました。  
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[浅い夢の記憶]
↓でも紹介している「恐怖の白昼夢」の三上量子シリーズの最初の作品。 カウンセリングルームの開業日、最初のクライアントとなるOLの夢を 追見したことによって、お隣の四方晴彦の事務所に持ち込まれた 事件とリンクし、ある犯罪の解決につながってゆく。
人を殺してしまいそうで怖いという女性が量子の所に、その原因となった 事件を引き起こしたと後に判明する女性、みどりが四方の事務所に 駆け込んだという、偶然は少しばかり無理があるような気もしましたが、 みどりも元々は量子の元に来たのだということで、その偶然なら、と 許せる気もしました。(何故??) 事件そのものは単純で、身勝手から殺人を犯してしまったというものだと 思いましたが、それを解決した形になった量子はやはり、 超スーパーヒロイン?

[眠れない花嫁]
結婚を目前に控えた女性の不安な夢から、過去の犯罪の真相に迫って いく。事件の真相はあまりにも意外なところに・・・・ 
結婚を前に、お互いが過去の清算を始める二人というのは、当たり前の 姿かとも思うのですが(苦笑)、このお話の場合はちょっと事が 大きすぎたようです。実際には殺人をおかしてしまった花嫁ですが、 彼女は不倫の恋に破れ、夜道で男に襲われ、あげくそれを目撃した 男に結婚を迫られるという、スペシャルに災難続きというか、不運な 女性です。 何もそこまでせんでもっ!と思ったのは私だけでしょうか・・・
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Amazonで購入出来ます 夫の出張で、生後七ヶ月の息子と二人きりの周子の家に、 強盗殺人犯の男が立てこもった。あらゆるチャンスに賭けて、外部と 連絡をとり助けを求めようとするが、その行為が犯人の苛立ちを 募らせる。そこに、夫の浮気を匂わせる電話までがかかり、家という 密室での張りつめた時間は過ぎてゆく・・・・。

この作品は、新津さんの作品の中でも割と初めの頃に読んだもの。 田舎の本屋ではなかなか並んでいない彼女の本を、目を皿のようにして 捜しては買いまくっていた時期です。
周子が立てこもった男に少なからず好意(という言葉に分類するのが 正しいかどうかはわかりませんが)を抱いたことを自身が認め、そのことを 誰にも言わずにおく決心をした気持ちは理解できるような気がします。 (結局それは明かしてしまうことになるわけですが・・・) あとがきで新津さんが、家というものへの思い入れを語っていますが 夫君に対する感謝の気持ちをさりげなく書いているところなど、とっても 微笑ましいです。
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「ドリーム・カウンセラー」を生業とする三上量子の元に、時折記憶を 失ってしまい、その間の行動がまったくわからないという主婦が訪れ、 悩みを話す。 最初は、ストレスによるヒステリー症状と判断していた量子だが、 やがて思わぬ難事件に巻き込まれることとなる。同じビルの隣室で 探偵事務所を営む元・夫の四方晴彦と共に解決に乗り出す 量子だが・・・・?

率直にいうと、うん、面白かったです。 人が見た夢を「追見」できるという、普通では考えられないことができると いう量子が、現実離れしていてカッコいい(ミーハー?)し、しかもそれが、 自動車事故をきっかけに身についた能力なんてところもすごいなと思う。 普通考えつかないよ、そんなこと。 量子と晴彦は離婚しているのに、二人で息の合った捜査?ぶりを 見せるのもまたいいし。
このシリーズ、また書いてください(笑)>新津さん
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精神科医・有坂周平の前にカウンセリングに現れた岡元ゆず子。 彼女は自分には双子の妹がいて、小さい頃事故死したと告げて去る。 その後ゆず子は作家の並木亜砂子の担当編集者となる。亜砂子は、 なつかしさに似た感情をゆず子に感じる。やがて、二人の記憶の底に 潜んだ幼少の頃の事件が明らかになっていく。

改めて記憶というものがあいまいで、本人の都合のいいように塗り替え られているものだということを実感しました。誰でも覚えていたくないことは 忘れてしまったり、事実とは違うふうにインプットしてしまうことは ありますが、このお話では殺人がからんでいたので、読み進めながら まるで自分自身の「封印した過去」のようなものもするすると 引き出されていくような、奇妙な感覚を味わいました。
お話とはあまり関係がないことかもしれないけど 最後にゆず子が「体からはいっていく関係もある」といっていたのには これといった理由はないけれど、大きく納得してしまいました。
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監察医務院勤務の叶理香子の元に一通の手紙が舞い込む。 内容は事故死した女性の妹からで、いつもしているはずの指輪が はめられていなかったこと、女性に多額の保険金がかけられていたこと、 女性の夫が身元確認をし、妹は海外にいて確認をしていないことなどから、 女性は生きているのではないかという。
やがて、男の焼死体が発見され、その男女性の指輪らしきものを ペンダントにして首にかけていたことから、事件がむすびつき解決への 長い道のりが始まる。

夫が妻との不和が原因で外に女性を作り、離婚がかなわないとなって 愛人と共謀して妻を殺害、保険金も狙うというケースはよく耳にします。 実際に実行して成功している人が一体何人いるのかな・・・?などと ふと疑問に感じました。このお話では、その殺害計画の途中で、不幸にも 事故がおこり、また別の人々の打算を呼び、死体を増やし 罪も増やしてしまいました。それでも死ぬことなく生還したこの「妻」は 夫に殺意を抱かれていた事実を受け止めることができるんでしょうか・・・
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研修を終えて東京都観察医務院の監察医としてのスタートを切った ばかりの理香子のもとに、構想マンションのベランダから転落死した 女性の遺体の検死が舞い込んだ。 当初自殺との見方が濃かったその死体に疑問を感じた理香子は、 自らの調査を開始する。

叶理香子シリーズの最初の作品です。やっと入手 しました。
このお話、理香子がおかしいとにらんだ通りにやはり最初の遺体は 「他殺」であったわけで、その後他殺体で発見されることになる、 その女性の同僚と共に、実は理香子に非常に近しい関係の人間が 真犯人であったという結末になっています。
その殺人事件が起こったのは、犯人のエゴが100%というわけではない という印象なのですが、きっかけは事故であったにしろ、保身のために 人の命を奪ったことには変わりはないわけで、勇気をもって罪を暴いた 理香子の姿勢には、小説とわかっていても敬意を表さずには いられません。 このあたりから、新津さんがどんな作風を目指して方向転換をはかって いるのかということを少しずつ考えさせられます。私的には、こういう シリアス路線もいいですが、初期のようなもうメチャクチャなものも 好きなんですけども(笑)
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Amazonで購入出来ます 都内の大邸宅の離れを借りて同居を始めたOL、祥子と美加。 だが、美加が突然不慮の事故で帰らぬ人となる。祥子は、ある日偶然に 美加が新人賞に応募しようと執筆していた小説の原稿を見つける。 「親友の魂をなぐさめるため」にと、祥子が書いたことにして応募したこと から、運命の悪戯が始まる。

この作品の文庫の巻末にある解説には、3通りの本作品の読み方が 書かれているのですが、「一老人のラブストーリー」でもなく「悪女ミステリ」 でもなく、私は「若い女性のサクセス・ストーリー」として読みたいなと 感じました。もちろん、祥子はハングリー精神旺盛だったとはいえず 偶然にちょっと自分の打算をプラスした結果が成功?につながったという 言い方のほうが正しいのかもしれないけど。
最後に祥子が「いつか裁かれるのかしら」と考えているところで、運命の いたずらの陰に、つかなければならなかった山ほどの嘘を見た気がして 少し 恐ろしくは感じましたが。それでもウラヤマシイお話です。
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Amazonで購入出来ます 結婚を一ヵ月後に控えた婚約者が、独身最後の思い出として上った山で 転落死。亜衣は、自分がお守りとして首にかけたペンダントが遺体の 首にないことに不審を抱く。 一年後になって。別の遭難場所からそのペンダントが発見される。 真相を追及していく亜衣の周りで次々と殺人事件が起こるが・・・・・

下世話な言い方ですが、この種のストーリーは多分たくさんあると 思います。あとは暴かれていく真実でいかにひねるかだと思うのですが このお話に至っては、様々な人の真摯な気持ちや打算、愛情が複雑に 絡み合っていました。悲しいお話だったけれど、読後感は爽やかで 何度でも読み返してみたい作品だと思います。
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