山村美紗さんの作品の感想文
ミステリタウンさんに書き込んでいるもののバックアップです。

Amazonで購入出来ます 表題作、「京都小犬土鈴殺人事件」「泳ぐ宝石殺人事件」「誕生パーティ殺人事件」 「花嫁衣裳殺人事件」の5編からなるキャサリンシリーズ短編集です。 もちろん浜口一郎や狩矢警部、橋口警部補も活躍します。
キャサリンが日本で初めて向かえた誕生日のパーティで殺人が起こるという「誕生パーティ殺人事件」。 バースデイケーキに毒物が仕込まれ女優が死亡しますが、 犯人はどのように殺害したい相手に狙いを定めたのか、 そしてそれは誰なのかをキャサリンが鮮やかに解決してみせます。 理論上はもちろん不可能ではありませんが、 親しい仲間が集まるパーティの席上でそんなことしたるなや、と思ってしまいます(汗)
▲タイトル一覧にもどる

Amazonで購入出来ます 「京都顔見世殺人事件」「豪邸の相続人」「京料理殺人事件」「ベストドレッサー殺人事件」 「ツタンカーメンのえんどう豆」「四○一号室の女」そして表題作の7編を収録した短編集。 全てにキャサリンと浜口一郎が登場し、狩矢警部や橋口警部補とともに事件を解決していきます。
山村美紗さんの小説には金持ちな人種がよく登場するんですが、 「豪邸の相続人」で殺されてしまった豪邸の主人もそんな人。 ご本人のしてきたことを考えると殺されても仕方が無いようにも思えますが、 財産を相続する権利を得る候補にあがった若者たちの争いは熾烈で、 その心理の方が殺人よりもずっと恐ろしかったです。やっぱり人間の心が一番怖いですね。
▲タイトル一覧にもどる

Amazonで購入出来ます 「新幹線プレイ」「麻美のB地点」「甘美な罠」「愛の誤算」「危険な遊び」 「愛のキャンセル待ち」そして表題作の7編を収録。 表題作のショッキングなタイトルに始まり、その他の作品も官能的な表現が多々出てきて、 全体的に大人の小説という感じでした。
ただ「危険な遊び」はレイプという哀しい過去が発端になっていて、 他の作品とは一線を画しています。これは沢田亜矢子さんの主演でドラマ化されたんですけど、 彼女の顔がちらついてどうも原作に集中できませんでした(汗)
▲タイトル一覧にもどる

Amazonで購入出来ます 表題作のほか「死者の贈り物」「変身」「教科書」「眼には眼を!」「豪邸の不用品」 「痣のある死体」「札束の罠」「京都深泥ヶ池の殺人」「女の罠」 「華やかな復讐」の11編からなる短編集。
一部をのぞいてほとんどが犯人側から描かれたもので、殺人に至る事情は説明されているものの、 なんだか心臓に悪かったです、はらはらしすぎて。
その一部の中の1編、一番短い「変身」は面白かったです。 ショートショートのような作品って山村美紗さんには珍しいと思います。 もっとこんな簡潔なものも書いて欲しかったです。
▲タイトル一覧にもどる

Amazonで購入出来ます 「越前岬の殺人」「足摺岬の殺人」「襟裳岬殺人事件」そして表題作の4編を収録。 岬シリーズといったところでしょうか?
襟裳岬と伊良湖岬ではキャサリンと浜口が事件を解決します。 京都をテーマにした作品が圧倒的に多い山村美紗さんですが、 全国各地をテーマにしたものは観光ガイドにもなりそうな記述の部分もあって非常に楽しいです。 ストーリーは「越前岬」が一番感情移入できて良かったと思いますが、 ラストで主人公の陽子に恋人の田代が陽子が過去に捨てた子供のことで嘘を教えるシーンは余分だったんじゃ・・・ とちょっと思いました。
▲タイトル一覧にもどる

Amazonで購入出来ます 山村美紗さんの比較的初期の作品を集めた短編集。「偽装の回路」「その日、あなたは死亡し」 「虹への疾走」「人気作家の秘密」「京都・映画村殺人事件」「人形寺殺人事件」 「尼僧殺人事件」「椅子とりゲーム」「青い札束」「死ぬ前に電話を!」そして表題作の11編が収録され、 たいへんお得感のある1冊です。
犯罪を犯す側の人間の視点で描かれているものが多いのが特徴ですが、 私はどちらかというと事件を解決する側の立場に立って読みたいので、 変な緊張感がずっとあって読み終えた頃にはどっと疲れてしまいました。 表題作はドラマ化もされたのですが、ドラマとは違って真実が究明されるところまでは描かれていません。 ドラマではそうはいかないのでしょうが、こういう「味」が山村美紗さんの魅力なんだなあと読みながら実感しました。
▲タイトル一覧にもどる

Amazonで購入出来ます キャサリンシリーズ短編集。「盗聴できない殺人」「松山旅行のアリバイ」 「京都やすらい祭の殺人」そして表題作が収録されています。
ノベルスで刊行されたのが1994年ですが、携帯電話のトリックや、 作中に携帯を使う場面も多く出てきています。 まだこの頃は今ほど誰でも持っているという時代ではなかったと思うので、 いち早くトリックに取り入れている山村美紗さんらしいなと思いました。 表題作は、被害者が遺した手紙が涙を誘い、単なる遺産目当ての殺人だったとか、 事件解決に九官鳥を用いた奇抜さだけが際立たないようになっています。
また、巻末に文庫になった1997年の時点での著作リストが収録されていて、お得です。
▲タイトル一覧にもどる

Amazonで購入出来ます 表題作、「竜の寺殺人事件」「閉ざされた声」「不倫の代償」の4編が収録された短編集です。 表題作は犯人側からの視点で描かれていますが、「竜の寺・・」はキャサリンシリーズ、 残り2編は看護師の鮎子と新聞記者の田原のコンビのシリーズとバラエティに富んだ内容になっています。
鮎子と田原のシリーズは、彼らがまだちゃんとした恋人になっておらず、 この2編で徐々に近しい関係になっていく過程も描かれていて、 事件の行方とともに二人の気持ちの変化も興味深いです。
▲タイトル一覧にもどる

Amazonで購入出来ます 「華やかな殺意」「祇園祭殺人事件」「くらやみ祭に人が死ぬ」「鞍馬の火祭」 「なぜにあなたは京都で死ぬの?」「鬼法楽殺人事件」 「時代祭に人が死ぬ」の7編が収録されています。
タイトル通り、「なぜにあなたは・・」を除いた全編でお祭りの日に殺人が起こるというテーマになっています。 矢村麻沙子シリーズも3編あり、また犯人側から描かれた作品もあり、 非常に中身の詰まった内容になっていると思います。 祭りの基礎知識も説明があって勉強になります。
私は犯人側から描かれたものは実はあまり好きではないのですが、 解説で鮎川哲也氏がそういった作品についての解説を詳しくされていて、 その内容が興味深く考えが変わりました。
▲タイトル一覧にもどる

Amazonで購入出来ます 看護士鮎子と新聞記者の田原のシリーズ。表題作と「死の誕生パーティ」 「新春鳥取旅行の殺人」「雛祭り殺人事件」の4編が収録されています。
表題作は文字通り、電話機のリダイヤル機能が犯行の決め手になるというもので、 ちょっと推理小説系を読みなれた人なら、今はなんとも思わないようなことなのですが、 留守番電話が普通に電話機に装備されていなかった頃では画期的な機能だったのでしょうね。
鮎子の勤務するのは産婦人科で、それだけに様々な事情を持った人が出入りして事件も複雑ですが、 事件を解決する推理力の高さを除けばごく普通の女性である(と思います)鮎子と、 女好きの若木医師、ワンマンな婦長、 お調子者の同僚看護士達が周りを固めていてなかなか楽しいシリーズだと思います。 若木医師は毎回一度は犯人と疑われているのがお気の毒ですけど(笑)
▲タイトル一覧にもどる

Amazonで購入出来ます 推理作家池加代子と娘で女優の梨花のシリーズ。表題作の他に「姫路ロケの密室」 「チャリティ・オークションの殺人」「新幹線からの手紙」「仮装パーティ殺人事件」 「京都・函館殺人事件」の合計6編が収録されています。
ポケットベルが全盛だった頃に書かれたものなのだと思いますが、 山村美紗さんは私の母よりも年上なのにその使用方法を理解し、 暗号によるメッセージを作中で使いこなすという離れ業っぷりです。
池加代子シリーズはご自身とお嬢さんの紅葉さんをモデルにされているのだと思いますが、 作中では加代子の意見や思いに乗せて、 ご自身の思うことや紅葉さんの立場なども書かれているのだろうなと感じる部分が見られました。 また、芸能界が舞台になって起こる事件が多いので、 タレントさんなどのお名前がいろいろもじられているのも楽しかったです。
▲タイトル一覧にもどる

Amazonで購入出来ます 「猫を抱いた少女」「獣医殺人事件」「真紅のマニキュア」「愛の罠」「三通の遺言状」 「消えた配偶者」そして表題作の7編からなる短編集です。
山村美紗さんの作品の魅力の1つはなんといってもそのトリックで、 「この人は絶対怪しいし犯人に違いないのに、アリバイがあるんだよなあ。 どうやって犯行に及んだんじゃいっ!」という疑問を鮮やかに解決してくれ、 謎が解けたときはそれはもうスッキリです。
その当時では最先端であっただろう機器を使ったトリックが多く使われ、 今では無理なトリックも多いのですがその着眼点には毎回驚かされます。 表題作などはその典型で、面白かったです。 また「消えた脅迫者」はトリック云々ではなかったのですが、 こういう作品をもっと読みたいと思わせてくれるものでした。
▲タイトル一覧にもどる

Amazonで購入出来ます 看護士鮎子と恋人で新聞記者の田原のコンビが事件を推理するシリーズの短編集。 表題作の他「ポールポジション」「代理母殺人事件」「冷凍された殺意」の4編が収録されています。
病院なので人の生死に接する機会が多いのは当然なのですが、 そんなにやたらめったら関係者ばかりが殺されてたまるかい!と突っ込みたくはなります、 読んでいると。でも殺されないとこのシリーズも始まらないので、 純粋に推理を楽しむ気持ちで読ませてもらいました。
「冷凍された殺意」は、流産した胎児の遺体を処理業者が化粧品会社に流していたというのが事件の発端でした。 生まれることが出来なかった胎児を正規の方法で処理しないという事件は最近も明るみに出たばかりで、 この短篇が書かれたのは10年以上前なのですが、古さを感じずかつ深く考えさせられました。
▲タイトル一覧にもどる

Amazonで購入出来ます 「花」がテーマになって描かれた短篇集。「棺の中に藤の花を」「芙蓉の花は血の色」 「彼岸花が死を招く」「桜の寺殺人事件」「死化粧は菊の花」「石楠花の咲く寺」 「月下美人殺人事件」「桔梗寺の殺人」の8編が収録されています。 タイトルも色々と凝っていて想像力をかき立てられます。
探偵役の主人公が推理して事件を解決していくというのも非常に面白いのですが、 犯人役の主人公が憎い人物の殺害を計画して実行に移すというのも、 山村美紗さんの作品には多くあります。 今回の短編集では半々の割合でそういったものが入っていて、 「棺の中に藤の花を」などは主人公の気持ちが切なく哀しく、感情移入できるものでした。
▲タイトル一覧にもどる

Amazonで購入出来ます 「竜神祭りの殺人」「冷泉家の羽子板」「黒髪殺人事件」「花嫁は容疑者」「三千万円の花束」 「愛のメッセージ」「埋葬された都」「テレビモニター殺人事件」の8編を収録した短編集。
よくまあこれだけ色々なテーマで殺人事件を考えられたものだと感心してしまいます。 これらは全て、推理作家でTV番組のキャスターも務める秋野夕雨子が鮮やかに事件を推理、 解決する秋野夕雨子シリーズ。 ドラマ化もされている沢木麻沙子とキャラが思い切りかぶっていますが、 性格などもかぶっているような気がします。 何かしら狙いがあったのかどうかはわかりませんが、 かぶらず個性を持たせてくれれば面白かったんじゃないかなあと思います。
この中で特に印象に残っているのは「三千万円の花束」。 最後まで読めばこのタイトルの意味がわかるのですが、 この作品は改めて別に編集された短編集の表題になったくらいなので、 編集サイドとしても評価の高いものだったのではないかと勝手に思っています。 でも最後の最後に真犯人まで死んでしまって、 このあたりはちょっと時代背景が古いかなあと気になりました。
▲タイトル一覧にもどる

Amazonで購入出来ます 歌舞伎役者・片岡秀三郎と女子大生・夕美が事件を解決していくシリーズの短編集。 表題作のほかに「柚子の寺殺人事件」「夕顔の寺殺人事件」 「山茶花寺殺人事件」が収録されています。
タイトル通りお寺シリーズ(?)で、それぞれお話の冒頭で二人が 「今日はどこそこに行ってみよう」→行く→死体発見、という「ありえない」な設定なのですが、 何故か「誰が犯人なんだー!」と一緒になって推理してしまっている自分がいます(笑) もう、やみつき。
▲タイトル一覧にもどる

Amazonで購入出来ます おなじみキャサリンシリーズの短編集で、表題作、「博多どんたくの殺人」「恐山大祭の殺人」 「阿波おどりの殺人」と全国各地のメジャーなお祭りなどのイベントをテーマに殺人事件が起こるという設定になっています。 実際はそんな祭りごとに殺人事件が起こっていたらえらいことなのですが、 イベントについての説明なんかもちゃんとしてくれているので、 名前は知っているけれど実際はどんなお祭りなのか知らなくてもそれなりに楽しむことが出来ると思います。
短篇では登場人物の事情や動機などはやや簡単にすまされているような気もする山村美紗作品ですが、 「恐山・・」は犯人に同情してしまいました。
▲タイトル一覧にもどる

Amazonで購入出来ます 山村美紗ツウ?にはおなじみと思われ、ドラマ化も沢山されている「キャサリンシリーズ」の短編集。 「女富豪密室殺人」「京都堀川陣屋の殺人」「特急列車は死を乗せて」「高瀬川旅情の死」 「新聞広告の殺人」「京都・十二単衣殺人事件」が収録されています。
短篇なので、登場人物の心の闇や動きなどは細かく描かれておらず、 どれもがおおむね「殺人事件が起こる→容疑者が絞られる→アリバイ崩しorトリック崩し→解決」 という流れになっています。キャサリンはアメリカ人なので、 山村美紗さんの小説の登場人物の女性にありがちな「おいおい若い女性はそんな言葉遣いせんやろ」というような言葉遣いがなく、 自然な感じで読めるのが好きです。
▲タイトル一覧にもどる

Amazonで購入出来ます 山村美紗作品には欠かせない、最多登場人物(たぶん)である京都府警捜査一課の「狩矢警部」が、 今日は主役となって難事件に挑みます。ドラマ化の際には娘の和美がクローズアップされていますが、 狩矢警部のキャラクターを描いている作品は珍しいので興味深い一冊になっていると思います。
表題作と「京都保津川殺人事件」「京都鴨川殺人事件」の京都の川がテーマになった3編が収録されていますが、 「京都鴨川殺人事件」の事件の背景にはとても重く哀しい過去の事件が隠されていて、 実際にもそんなこと(復讐)があってもおかしくないのかもしれないと考えたりもしました。
▲タイトル一覧にもどる

Amazonで購入出来ます 山村美紗さんが逝去されて長いですが、幻の処女長編ということで昨年刊行され、 ミステリーに足を踏み入れるきっかけとなった彼女の新作を全て入手しないと、 と鼻息を荒くしていた私は書店に走りました。
時代背景はかなり古く、仕事の帰りに車の運転を誤って事故死したとされる、 教師である夫の汚名を晴らすべく、笛木刑事という協力者の力を借りて事件を解決していくのですが、 朝鮮半島からの戦後の引き上げの話などが登場してかなり時差を感じます。 が、人が人を殺めようとする動機には今も昔もなく共通しています。
久しぶりに山村美紗さんのマニアックでトリッキーな作品に触れなつかしささえ感じました。 今度ドラマ化されるようで非常に嬉しいです。 彼女の著書は数百冊あり、私はそのほとんどを読んだので、 時間を見つけて少しずつレビューを書いていきたいと思っています。
▲タイトル一覧にもどる


▲[ゴーゴー!N'sミステリー]TOPにもどる
Copyright 2001-2004 (C)ひろみん All rights reserved.